うつ病と就活
就活解禁。そうか就活か。私はわりと普通に生活しているうつ病患者なので、普通に就活をした。何度もヒヤヒヤした。
メンヘラは隠し通して就職すると決めていた。そんな最中、ある人の「うつ病が原因で内定を取り消された」というブログ記事を読んで背筋が凍った。
面接中隣に座った女の子が自らのメンタルの病気を志望動機のきっかけとして挙げ、面接官に散々責められているのを見た。「今の調子はどうですか?」「完治しているのですか?」 彼女はきっと落とされただろう。
適性検査と称して、いかにもメンヘラを振るい出すようなアンケートに回答させられた。あからさますぎたので、程よく嘘をつき、程よく正直に答えた。「親とうまくいっていますか」「家族の様子はどうですか」という質問には憤りを隠せなかった。自分にはどうしようもない事柄だ。家庭や親がダイレクトに子どもの生い立ちに影響することは痛いほど分かっている。しかしなぜ今それを聞く。私はその企業から内定をもらった。
母親からは心配されている。「うつ病って言ってないよね」「うつ病ってバレたら内定取り消されないよね」「うっかり薬飲んでるとか言っちゃだめよ」
私は第一志望の会社に就職することを叶えた。しかしうつ病が原因で内定を取り消されたとしても、リストラされたとしても、退職したとしても、悲しいだろうが受け入れて、フリーターでも自宅療養でもやるつもりだ。もう諦めだ。諦観だ。人生諦観だ。死ぬわけにはいかない。しかしうつ病である事実は変わらない。だから諦めて生きている。それだけだ
何はともあれ、私は就活を終えたのだ。しばらくの間はメンヘラを隠して働かなければいけないけれど。うつ病だと悟られることなく、なんか疲れやすい子、なんか頑張ってるけど大変そうな子、使えないことはないけどポンコツ、くらいに思われてるといいなあ。そしてうまく立ち振る舞える人になりたいです。これが私の今の抱負。