“美しい”

語彙力って大事。

私はきっと幼い頃から美しいものを美しいと感じながら生きてきたようだけど、私が感動するものの総称を「美しいもの」と言うらしいことを教えてもらうまでは、自分が美しいものを追いかけてきたとは全く気づかなかった。いつも「美しいものを作り続けたい」と言う彼の言葉を最初に聞いたとき、自分にその言葉はピンとこないというか、あまり自分ごととして考えられなかった。「美しい」ってなんだか仰々しくて、私には手の届かない何かのことを指すと思っていた。でも何度もそういう彼の姿を見て、「美しい」という概念は私の人生に散らばっていて、私はそれを「美しいもの」と言語化せずに感じてきただけだったと気づいた。私の人生は美しいものとそれに対する底知れぬ感情にあふれていたのだと。最近は心打たれるものに出会うたび、美しいという言葉を当てはめている。そうするようになったからか、美しいと思うものに出会うことが増えた気がする。

私は精神的に敏感で弱い性質を持っているようなんだけど、ここ数年はそれに随分苦しめられてきたんだけど、自分にとって美しいものを見つけ、美しいと感じる心だけは、誰にも劣らないのだと思うようになった。自信を持っていいのだ。天から与えられたいいものだと思っていいのだ。今日も美しいものに出会った。