死んではいけない
本を一冊読むと考えることが止まらないな。
あのとき死んでいたら、と考える。
どうしても誰かに話したいんだけどどう考えても誰にも話せないようなことがある
あのとき死んでいたら、とまた思うような出来事があって
私があのとき一瞬の判断で死んでいたら一体どうなっていただろうと思って
家族は家族に自殺者が出た家族として一生生きていかないといけないし 友人がどれくらい私を心配して悼んでくれるかは分からないけれど、友人が自殺したという経験を持って生きていかないといけなかっただろうし あの舞台だってきっと私一人のせいで台無しになっていただろう
そう思う
今あなたに死んでしまわれては その先の言葉がひどすぎてとても本人には言えないけれど 今あなたに死んでしまわれては困るし 深く悲しいし 都合も悪い 結局自分のことしか考えていない でもあなたに死んでもらいたくないというのが私の率直な気持ちだ
恐ろしい
死ぬことが怖いのではない 死ぬことで他人の人生を変えてしまうことが私は恐ろしい
死ななくてよかった とは思わないけれど自分があのとき死んでいたらと考えると恐ろしい 恐ろしい気持ちになる
どうして私を産んだんだよという気持ちは未だ消えない 生まれてこなければ生きなくてよかったし 死のうとするような気持ちになることもなかった
それでも私は生きている
たった一瞬の判断で人の人生は変わる。
あのとき死んでいたら とずっと向かい続けなければならないのだと思う。
私は今も生きている。
私は今も生きている。
私は今も生きている。
健やかに生きていれば意識しないであろう考えを、私は時々意識せざるを得ない。
それでも生きなければならない。
死ぬことはできない。できないのだ。