わたしそのもの

ああわたしは生きているんだなあと思うことがある そう思うようになった

電車に飛び込みそうになったあの日からだ

同じ電車に乗ることがときどきあるのです

わたしは仕事を終えて 電車で帰ります ある日 自宅近くのまさにその駅にさしかかったあたりで ふうっと ああ生きてるなあと思ったのです

なんで生きているのかは分かりません しかしわたしは生きているのです

生きるからにはつらいこと苦しいことがなるべく少ないほうがいいと思うので 一生懸命生きています 嘘です 私は何事に対しても一生懸命やることしかできないだけなのです

真面目だと言われます 今まで腐るほど言われてきました 今日も言われたし、先週も言われました

わたしは望んでこうなったのではなく こう生きることしかできなかったのです みんなもそうでしょう？

そうじゃない人もいるのかな

努力は大切です 勉強ができることは大切です でも 生きられなくなってはおしまいです

そう分かっているのに 私は今日も生きづらい生活を送ってしまいます

生きてるなあという自覚 ふつうに生きていればそう意識することもないのでしょう 少なくともわたしにはなかった

でも今は思います 生きてるなあって

生きていればそれでいいんだって そう自分で思えたらいいのにね なかなか人から言ってもらえることでもないし