以上

いつから私は父親に口ごたえしなくなったかなあと思ったけれど、答えはしっかり覚えていた。父親のせいかはわからないけれど、私は気づけば何も言えない人間になっていた。遠慮を覚える人間であることに関しては、おそらく生まれつきか、幼い頃に身につけたのかな。うん、何かするとすぐ体に力が入る。ああ今はあまり考えたくない。

あと何十年も生きていくと思うと途方もない気持ちになる。いつもやらなきゃ、やらなきゃ、に急かされてこの先も生きていくのだろうかと思う。なんだか疲れたなあ。エンジンをかけることが本当に難しい。気づけば私は父親とそっくりな人間になっていた。だから私は父親のことが苦手だし、自分のことが嫌いなのだろうと思う。明日も明後日もしあさっても頑張って、その次の日からも忙しい。私はいつもこうだ。学ばないところがある。