美しいもの

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ハッピーの更新

人生でいちばんハッピーな経験を更新した !

それを経験している瞬間もそれはそれは楽しくて幸せでもう二度と戻らない時間であることを自覚しながらその時を楽しんでいたんだけど、さっきふっとその出来事を思い出して、あああの時間はもう二度と戻らないんだなと、あんなに幸せなことはないなあと、人生でいちばん幸せな時間だったかもしれないなあと、そこで他にもっと幸せだった出来事はあるかなあと思いを巡らせたら特に思い浮かばなくて、いやいくつか思い出したんだけどどれもこの出来事には及ばなくて、及んだとしても同じくらいのハッピーかもしれないなと考えて、ああそれで私はこの間のハッピーな経験を「人生でいちばんハッピーな経験」として認定したのです。

 

自分が好きなものがだんだんわかってきて、それは好きな人や小物の趣味や好きな芸能人だったりするのだけど、自分が「幸せだ」と思う瞬間にもある程度よくあるパターンというか、こういう状況が私は好きなんだなというのが少しずつわかってきて、何が言いたいかというと私は好きな人たちと他愛もないことでわいわい楽しむ瞬間がどうしようもないほど幸せなのです。いつを振り返ってもそんな瞬間はあるわけで、そんな幸せには他人が必ずいるのだということも、人付き合いが苦手で避けてしまう私には皮肉というか、なんだか矛盾しているような、「人付き合いが苦手だとか言い訳して人との関わりを避けてるんじゃあないよ」とハッピーな自分に喝を入れられているようでもあります。

 

ハッピーの更新手続きを進めていたつい先程、不意に更新を邪魔した私の気持ち。それは過去の幸せな思い出を更新してしまっていいのかという迷い。私にはかけがえのないけれどどうしようもない思い出があって、それもまた好きな人たちとわいわいおしゃべりしながら下校するという思い出なのだけど、私はそこに6年間ずっと縛られていて、私だけがそのときの私のまま、置いてけぼりになっているような気がしていて、悲しいけれどやっぱりその幸せを手放したくなくて、とにかく私はその思い出が大好きで大好きで仕方なかったのです。けれど今日のハッピー更新最中は、自分でも驚くほどスムーズにその思い出をスルーして、ハッピーを最近の出来事に更新できたのです。なんでだろう、分からないけれどいいやって思えたのです。あれはあれでいい、今私が思ういちばんハッピーな経験は、この間の出来事なんだと、すとんと思えたのです。時間がそうさせたのかもしれないけれど、そのくらい私にとってこの間の出来事は自分でも納得できるくらいハッピーで、その出来事が過去の思い出にすがり続ける私を少しだけ今に引っ張ってきてくれたのかもしれないなあって、そんなことをぐるぐる考えていた数分間でした。