起き上がる
今日の夕食は全部の品が好物で
それはそれは嬉しいはずなのに
いつもなら美味しい美味しいって言って食べるのに
今日はなんの喜びもわいてこなかった
後から好物だと気づいた
ああ美味しいはずなのになと思ってからも
美味しいとは思えなかった
きっとこれは認知が歪んでいるからだとわかっている
きっとこれは疲れているからだとわかっている
きっとこれは調子が悪いからだとわかっている
わかっているのだ
だけどどうしようもできないのだ
この状況を的確に例えるならば
自動車の運転席に座って、ぶんぶん体を前後に揺らして、それだけの力で自動車を動かすような感じ
いくら必死に動いたところで車はびくともしない
ねえ 少しのことで心がどん底に落ちる
ひとつのことが頭を支配して離れない
自己嫌悪が止まらない
昨日は躁状態だった
昨日やったことを猛烈に後悔して、反すうして、
今日は体がだるくて起きれなかった
ああ私はどうすればいいの
あなたのような人間に
誰にも話せる人がいない
あなたが好きなのに
私はどうすればいいのだろう
つかみようのないもやもやが
私のすぐ前にいるのだけれど
それが何かもわからない つかみようもない 消すこともできない
毎日毎日同じことを考えて生きている気がする
あなたは今何をしているのだろう
そんなことを考えたことは一度もない
ああ一度もない!
そういうことだろう
私は彼が好きなのではなく、彼との過去が好きなんだろう
だから何度も何度も反すうするものの、今の彼にはさして興味もないのだろう
ああ私はそういうところがある
今を生きられない
いつも過去を反すうしながら生きているのだ 今何かをしていても、頭の中は過去の思い出でいっぱいいっぱいなのだ
何もしない時間がない 何も考えずにぼーっとする時間がない
四六時中考え、動き、悩み、病んでいる。
次の行動を起こすのが果てしなく難しい
動き出すのが、起き上がることが、この世で一番難しいのだ 動き出してしまえば平気なのに
アクセルを開けて進み出すことが一番しんどい。巡航することは問題ではない。
そして今も携帯を片手に起き上がることができないまま もう6時間が経つ